思えばこのNOKIA6630は日本で初めて一般的にスマートフォンと認識された携帯電話ではないでしょうか。
発売開始が2004年の12月。
2005年にウィルコムからW-ZERO3が発売されるまで、日本のスマートフォン市場は
なんとSymbianOSが100%のシェアを誇っていたのです。
端末が1機種のみなので、ですけども。
この日本初のスマートフォン、本部からは「ビジネスマンへ売るように」と販売方針が飛んでいましたが、私が担当していたお店は郊外型の店舗で、近所に大型の公営住宅団地があったので、
客層はファミリー層がメイン。
NOKIA6630(vodafoneでは702NK)は奇抜なデザインと舶来モノとしてオバサンやオジイサンには
とうてい売れる商材ではありませんでした。
しかし、フルブラウザを搭載し、海外でもそのまま利用可能で
POPなどのEメールクライアントが利用可能だっため、ほぼ今のスマートフォンと見劣りしない
機能を備えていました。
すごい高機能携帯電話です。
とはいえ、これを使いこなせる人もそんなにいなくて、
法人契約で数台販売したのを覚えています。
ちなみに、当時の売れ筋はSHARPの902とか802といった商品で、
重視される点はカメラや使いやすさ。「着メロ」から「着うた」への転換期でもあり、
若いお客さんは「着うたができるやつがいい」とご指名の場合もありました。
したが、Vodafoneがプロデュースするそれらは
それまでの洗練された日本製の携帯電話とは一線を画する
グローバル戦略に基づいたユーザーインターフェイスとデザインを兼ね備えていたので、
正直言って、おっそろしく使いづらく、デザインもしょぼい。
あまりお客さんに勧められる商品ではありませんでした。
それだけではなく、これらの商品が十分な検収期間を経て開発されていないのか、
多くの致命的なバグや欠陥を含んでおり、その半年後には、
大量のクレーム処理を生む原因になっていったものです。
NOKIA6630は当時すでに海外での販売実績もあり、重大な欠陥を持たずして日本国内で販売されたため、特に大きなクレームにつながることはなく、
同時期に発売されていたVodafoneの他の機種に比べれば、『販売しずらいが、その後のフォローが楽』な機種でした。
しかし、使い方だけは、使ってみないとわからないところがとにかく多い。
お客さんに販売するにしても、自分自身がスマートフォンの理論や思想を認識しないと販売できない。私はますますNOKIA6630を使いこなすようになり、色々と実験をしてみるのでした。

当時は街頭やTVCMでもよく見かけた。
2005年7月までの限定ロゴだった、ように記憶している。
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